取り組みテーマと方針
テーマ |
事業を通じた共通価値の創造 ![]() |
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方針 |
リコーリースグループは、約6,000社のベンダーに対する販売支援を行うことにより、約40万社のお客様の経済活動を支えています。当社グループが利益ある成長を持続するために、従来型のリース事業だけでなく、社会、市場、お客様の変化に的確に対応し、リース以外の新たな価値を提供していきます 強みである北海道から沖縄までの全国の拠点網と地域ごとの経済環境を踏まえたお客様やベンダーへのきめ細かなサービス提供により、各地域の社会課題解決や地域経済の好循環を生み出すことを目指しています。 |

非財務目標

Windows10のサポート終了等によるパソコン需要の高まりへの対応

営業統括本部長
尾﨑 宗則
当社グループでレンタル事業を担うグループ会社のテクノレントでは、パソコンや計測器をはじめとした、さまざまな機器のレンタルを取り扱っています。特にパソコンでは、2019年〜20年ごろに導入されたWindows10のサポート終了が2025年10月に予定されており、多くのお客様が入替を検討されるタイミングとなります。
企業におけるパソコンの入替や運用は、機種選定やキッティング(初期設定)、運用中の故障対応など、情報システム部門の負担が大きいことが課題です。テクノレントでは、お客様指定の機種選定はもちろん、メーカーやベンダーからの大量購入による、スケールメリットを活かしたレンタル価格の設定も可能です。また、高品質なキッティング、レンタル期間中の代替機提供などワンストップでサービスを提供することにより、情報システム部門のパソコン入替から管理に伴う負担を軽減しています。
パソコンの入替需要へ確実に対応していくためには、パートナー企業と連携することが重要です。テクノレントでは、パートナー企業とともに、パソコンの調達から廃棄に至るライフサイクルを管理するレンタルサービスを提供しています。また、商談の機会を増やすべく、レンタル未利用のお客様にも積極的にメリットを訴求する活動も行っています。そのほか、通信サービスや通信関連機器などとセットでのレンタルを提案するなど、さまざまなパートナー企業と連携することで、パソコンに付帯するサービスのラインナップを増やし、お客様の多様な要望に応えられるレンタル商品を開発しています。
このような活動を継続することで、入替の需要に対応していくことはもちろん、お客様のIT機器管理の業務負担軽減や、IT機器の導入を支援し、お客様の事業成長へと貢献していきます。
ESG投資の状況
リコーリースは、ESGに配慮したスタートアップを中心とした企業や事業への投資を通じ、新たな事業を創出するため、2020年に投資枠200億円を設定しました。複数の企業に対し、出資、資金提供を実施し、2023年度までの累計投資額は178億円となりました。
これらを通じ、投資先企業およびその事業と当社グループの事業の有機的な結合を図り、新たな価値を創造することで持続可能な循環社会の実現に貢献します。
2023年度のTOPICS
エイアイビューライフ株式会社への出資
会社概要 | |
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社名 | エイアイビューライフ株式会社 |
代表者 | 安川 徹 |
所在地 | 東京都千代田区隼町2-13 US半蔵門ビル201 |
設立 | 2017年4月5日 |
事業内容 | 「自立支援型介護 見守りロボット A.I.Viewlife」の開発 |
ベンダーと連携した"タイアップ型"SDGs参加型リース
当社では、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けて、お客様がリコージャパンから事業用設備をリースなどで導入される際、お客様にご賛同いただいたご契約について、リコージャパンが社会貢献活動で連携している 認定NPO法人育て上げネット様に対し、ご契約金額の一部を当社が寄付する「"タイアップ型"SDGs 参加型リース」(以下、本リース)を展開しています。2023年度は、2024年3月までに13社のお客様からご賛同をいただき、契約総額約3億円の実績に基づき、292,248円を寄付しました。

リコージャパン ESG センター長 阿部 哲嗣 様、
育て上げネット 理事長 工藤 啓 様、
リコーリース 営業企画部長 橋本 大輔
リコージャパンESGセンター長
阿部様からのコメント
育て上げネット様、リコー、リコージャパンが連携して、デジタル社会のなかで就労に困難を抱える若者の働くことへの参画の支援を目的とした「若者向けデジタル支援プログラム」を実施しています。
社会貢献活動やSDGsへの理解度は高いものの、何から取り組んだら良いかわからない、と感じられているお客様も多いなかで、リース契約を締結したお客様が若者の就労を応援する育て上げネット様の活動を通じ、SDGs達成へ貢献できることから、リコージャパンは本リースに賛同しました。これは、当社の目指す「事業とSDGs/ESGの同軸化」の実践にもつながる取り組みです。営業現場からも、「リース契約を通じてSDGs、社会貢献につながるのであれば賛同したい、とお客様からは好印象」との声を聞いています。今後は、当社内での本リースの認知を向上させ、リコーリースとさらに連携することで、育て上げネット様の活動を継続して支援していけたらと考えています。
債権保証事業「Mamotte」の開始
2023年4月より、法人間取引において発生する各種債権(売掛金等)などの未回収リスクを保証する債権保証事業「Mamotte(マモッテ)」(以下、当事業)を開始しました。当社は創業以来、リースをはじめとする40万社のお客様との取引において、売主(ベンダー)の未回収リスクを引き受けてきました。取引で得られたトランザクションデータにより精度を向上し続けている審査能力を活用し、債権保証における適切な保証限度額や保証料率の設定を実現しました。当事業を通じて提供するサービスにより、お客様は与信管理業務の負担、および売掛金未回収リスクを低減することが可能となります。
事業開始1年目の2023年度は、保証対象先の規模を中規模事業者と想定した、対面型「オーダーメイドプラン」のお客様へ提案を進めてきました。結果として、1年間で保証残高は10億円を突破しました。2024年7月からは、Webサイトからのお申し込みを前提としたサブスクリプション型サービスである「パッケージプラン」も開始しています。
今後の展開においては、リース営業担当によるお客様への提案活動のほか、Webサイトでの受注促進、また金融機関等からのお客様紹介もチャネルとして加えていきます。これにより、当社グループが注力するBPO分野における事業として、今後もさらなる保証残高の積み上げを目指していきます。
サービスをお客様へ提案し、実際に採用いただくなかで、改めて当社が保有するトランザクションデータの情報量や、これを活用した条件設定において、他社サービスとの差別化を図ることができると自負しています。当事業の拡大を通じ、お客様のお取引先の倒産や未回収リスクに対する懸念を低減することで、経済を活性化し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
債権保証事業 スキーム図

当社のビジネスモデルを支える高品質・高効率な業務
当社は、6,000社のベンダーと40万社のお客様とのお取引・ご契約に対して、高品質・高効率な業務体制で応えています。最適な組織体制への見直し、デジタル化の活用、業務の継続的な改善活動などを通じて、業務プロセスを磨き上げてきました。
今後は業務プロセスの標準化を進め、さらなるデジタル化を推進していくことにより、生産性の向上を目指します。
