取り組みテーマと⽅針
| テーマ |
気候変動の緩和と適応
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| 方針 | リコーリースグループは、スコープ1、2のネットゼロ目標を2030年に設定し、徹底した省エネで自社のCO2排出をネットゼロにすることを目指すとともに、再生可能エネルギーの普及や環境配慮型製品の拡大を通じて、脱炭素社会の実現に貢献します。また、資源やエネルギーの需給逼迫が懸念されるなか、天然資源の持続可能な管理や効率的な利用、廃棄物の大幅削減を目指します。リース終了後の設備や機器のリユースやリサイクル、レンタル機器のシェアリングを推進し、資源の有効利用を促進、循環型社会の実現に寄与します。 |
中長期CO2削減目標
二酸化炭素(CO2)を中心とした温室効果ガスの増加により、世界各地では自然環境や人の暮らしにさまざまな影響や被害が表れており、その深刻さから「気候危機」といわれています。2015年に気候変動の緩和に向けて合意されたパリ協定以降、企業においても事業活動における温室効果ガスの排出削減に取り組むことが求められています。当社グループは、科学的な知見と整合した温室効果ガス削減目標を求める国際的な枠組み「SBTi※」が、目標設定の基準を「1.5℃」に引き上げたことを受け、2050年にバリューチェーン全体のCO2排出ゼロとする目標を掲げています。加えて、2023年9月、スコープ1、2のネットゼロ目標を2030年に前倒ししました。目標の基準年については、2023年度にグループ会社の株式会社Welfareすずらんの実績を加えたことで、2023年度を新たな基準年として、CO2排出削減を進めていきます。 新たな目標の達成に向けて、当社グループにおけるリスクと機会を把握し、マテリアリティの一つである「クリーンな地球環境をつくる」の取り組みで社会課題の解決に貢献していきます。
- ※SBTi(Science Based Targets initiative):気候変動による世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べ1.5℃に抑えるという目標に向けて、 企業に対し科学的知見と整合した削減目標を設定することを推進している共同イニシアティブ
スコープ1、2 事業を通じた環境負荷低減の取り組み
2024年度は営業活動の増加に比例して各エネルギー量が増加しましたが、使用電力の再生可能エネルギー割合が増えたことで排出量が削減されました。社有車は、ガソリン車からの切り替えがすでに完了しており、EVの導入数は合計4台を維持しています。さらなる脱炭素の取り組みを進めるため、社有車購入時におけるICP(社内炭素税)の導入を決定いたしました(1t-CO2当たり19,669円)。ICPについては、まずは車両を対象にし、今後は投資対象の拡大を検討していきます。このような取り組みの結果、CO2排出量は、当社の太陽光発電設備によるトラッキング付FIT非化石証書にてリコーリースグループの電気量全量にあたる829t-CO2分を購入・償還し、513t-CO2となりました。
スコープ3の算出を通じたサプライチェーン全体でのCO2排出量削減
温室効果ガス排出量に占めるスコープ3の割合が99.9%と非常に大きい当社グループは、2013年度からスコープ3の算出・開示に取り組み、お客様のリース機器使用時のCO2排出量を推計・開示することで、お客様とともにCO2排出削減に向け、環境配慮型製品の普及に努めています。
2024年度は営業活動増加に伴い、Cat1、Cat13が増加し、前年度比5%増の1,058,264t-CO2となりました。
CO2排出量データの第三者保証
CO2排出量データ(スコープ1、2、3)の算定結果は、株式会社サステナビリティ会計事務所による第三者保証を受けています。
非財務目標
| 項⽬ | 2025年3月期実績 | 2026年3月期目標値 |
|---|---|---|
| 環境分野への累計資金投下額※ | 3,477億円 | 4,000億円 |
| 再生可能エネルギー発電量 | 196,764MWh | 205,700MWh |
| EV取扱台数 | 949台 | - |
- ※再生可能エネルギー分野におけるリース・割賦の契約実行高、および太陽光発電事業、エクイティ投資額の累計実績
環境分野への取り組み
リコーリースグループは、「クリーンな地球環境をつくる」をマテリアリティの一つに掲げ、地球温暖化対策や、CO2削減の観点から、温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギー源である「再生可能エネルギー」の普及に取り組んでいます。
FIT制度の開始とともに、太陽光発電所を対象としたファイナンス案件を組成してきたほか、風力・バイオマス・小水力などの他電源にも取り組んできました。
また、2018年からは自らが発電事業者となる投資を開始し、FIT制度に基づくものからPPAまで幅広く手掛け、2025年3月時点で625サイト、224.4MWの発電所を有するに至りました。
2024年度は新たに国内陸上風力発電事業を投資対象としたファンドに対するLP出資を行うなどの取り組みの結果、累計投資金額は3,477億円となりました。今後も積極的に投資をすることで、事業を通じて脱炭素社会の実現へ貢献していきます。
銅線盗難予防による自社太陽光発電所の最適化
近年、世界的な銅価格の高騰により、太陽光発電所における銅線の盗難被害が深刻化しています。加えて、銅資源の枯渇により、盗難後の復旧資材の調達に時間を要することで発電停止期間が長期化し、太陽光発電事業者のみならず、電力供給の安定性にも影響を及ぼす可能性があることが、社会課題となっています。こうした背景を踏まえ、当社では保有する高圧太陽光発電所の一部において、発電所内の銅線をアルミ導体ケーブル(以下、アルミ線)に切り替えました。これは盗難後の復旧策ではなく、盗難発生前の予防措置として計画的に実施したものです。手元に残る銅線の売却益に加え、計画的な切り替え工事により、発電停止による逸失利益を最小限に抑えることが可能となります。また、低圧太陽光発電所では、引込柱付近が最も盗難リスクが高いため、同箇所に強固な金網を設置し、盗難防止を図っています。具体的には、引込柱やパワーコンディショナーの配線立ち上がり部分、ケーブルの地中埋設箇所などに金網を設置しています。このような盗難防止策により、発電量の低下や逸失利益を最小限に抑え、当社が掲げる環境分野における非財務目標(再生可能エネルギー発電量 2026年3月期目標 205,700MWh)の達成に向けて、継続的に取り組んでいきます。また、当社が展開するサービス「ソーラーアシスト®」を通じて、発電事業者に対しても盗難防止策の導入支援や資金提供を行っていきます。
蓄電池事業への取り組み
再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力の需要量と供給量の調整が必要となり、その解決策となりうる蓄電池事業の市場拡大が見込まれています。蓄電池事業とは①太陽光発電所に蓄電池を併設し、電力需要が高い夜間などに売電を行う事業②電力系統に直接接続し、電力市場に対して調整力を提供する事業があります。双方ともにニーズのある事業であり参画をする企業が増える一方で、事業性評価が難しく、プロジェクトファイナンスの組成ができる金融機関が少ないことが課題でした。そこで当社は、これまで太陽光発電事業で培ったノウハウを活用し、蓄電池事業の事業性評価モデルを構築しました。蓄電池事業者への資金提供を通じて、再生可能エネルギーの安定供給に貢献していきます。また、この事業を通じて蓄積したノウハウを活かし、資金提供にとどまらず自らも事業者となることを目指し、地球環境へのさらなる貢献と収益力向上を図っていきます。