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FIT非化石証書とは?【2026年最新】メリット・価格・購入方法を専門家が徹底解説

2026.1.28

FIT非化石証書とは?【2026年最新】メリット・価格・購入方法を専門家が徹底解説

企業の脱炭素経営が必須となる中、「FIT非化石証書」という言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか?「脱炭素目標の達成に使えるの?」「どうやって買うの?」「費用はどれくらい?」といった疑問をお持ちの担当者様も多いはずです。

本記事では、FIT非化石証書の基礎知識から、企業が導入するメリット、具体的な購入方法、最新の価格動向まで、専門家の視点で網羅的に解説します。この記事を読めば、貴社の再エネ導入戦略の具体的な一歩が踏み出せます。

 【結論】FIT非化石証書とは、企業の脱炭素に貢献するコスト効率の良い再エネ価値


 

FIT非化石証書について、まず結論からお伝えします。これは、企業の脱炭素活動において非常に有効な選択肢の一つです。

・FIT(固定価格買取制度)対象の再エネ電源に由来する「環境価値」を証明する証書

・「トラッキング付」であれば、発電所の情報が紐づくため信頼性が高く、国際的な報告にも利用可能

・他の証書と比較して、コストを抑えて再エネ利用をアピールできる可能性がある

これだけでは少し分かりにくいかもしれません。次章から、これらの要素を一つひとつ丁寧に解説していきます。

まずは全体像から!「非化石証書」の基本と3つの種類


FIT非化石証書を理解するために、まずは上位の概念である「非化石証書」全体の仕組みを知ることが重要です。

非化石証書の仕組みとは?「電気」と「環境価値」を切り離す考え方

太陽光や風力などの再生可能エネルギー(再エネ)によって作られた電気には、2つの価値があると考えられています。

1.電気そのものの価値: 照明をつけたり、機械を動かしたりする電気としての価値

2.環境価値: 「CO2を排出しない」という環境に配慮した付加価値

非化石証書とは、このうち②の「環境価値」だけを切り離して証書化し、取引できるようにしたものです。これにより、例えば自社で再エネ発電設備を持っていなくても、証書を購入することで実質再エネ由来とみなされます。

【一覧表】FIT・非FITの違いが一目でわかる!3種類の非化石証書を比較


非化石証書は、その由来によって大きく3種類に分けられます。それぞれの特徴を理解し、自社の目的に合ったものを選ぶことが重要です。

この記事のテーマであるFIT非化石証書は、再エネ由来でありながら比較的安価に調達できる可能性があるため、多くの企業にとって導入しやすい選択肢として注目されています。

【重要】再エネの由来を証明する「トラッキング付非化石証書」とは?


上の表にも出てきた「トラッキング」は、非常に重要なキーワードです。 トラッキングとは、証書に「いつ、どこで、どの発電所が、どのようして発電したか」という電源情報を紐づける仕組みです。

この情報があることで、購入した環境価値が確かに再生可能エネルギーに由来するものであることを証明できます。そのため、RE100やCDPといった国際的なイニシアチブへの報告には、このトラッキング付非化石証書が必須条件となっています。

なぜ今注目される?企業がFIT非化石証書を導入する5つのメリット


では、企業が費用をかけてまでFIT非化石証書を導入するメリットはどこにあるのでしょうか。主に5つの点が挙げられます。

 メリット1:CDPなど国際的な環境報告・イニシアチブへの対応

トラッキング付のFIT非化石証書は、企業の気候変動への取り組みを評価するCDPや、事業活動で使う電力を100%再エネで賄うことを目指すRE100などの国際的な枠組みへの報告に活用できます。これにより、グローバル基準での環境経営をアピールできます。

 メリット2:温対法におけるCO2排出量の報告

日本の法律である「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」では、一定以上のエネルギーを使用する事業者にCO2排出量の報告が義務付けられています。非化石証書は、この排出量算定においてCO2排出係数を調整(削減)するために使用できます。

 メリット3:ESG経営を推進し、企業価値・ブランドイメージを向上

投資家が企業を評価する際に環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)を重視する「ESG投資」が世界的な潮流となっています。FIT非化石証書の活用は、環境(E)への具体的な取り組みとして評価され、資金調達や企業価値の向上に繋がります。

 メリット4:サプライチェーンからの脱炭素要請への対応

近年国内のグローバル企業が、取引先であるサプライヤーに対してもCO2排出量削減を求める動きが加速しています。FIT非化石証書は、こうした要請に応え、ビジネスチャンスを維持・拡大するためにも有効な手段です。

 メリット5:他の再エネ調達手法(PPAなど)に比べ導入ハードルが低い

自社で太陽光発電設備を導入する(PPAモデルを含む)場合、初期投資や長期契約が必要となりますが、証書購入はより手軽でスピーディに再エネ導入が実現できます。必要な量を必要な時に購入できるため、柔軟な対応が可能です。

【事例で学ぶ】FIT非化石証書の戦略的活用法


FIT非化石証書のメリットは理解できても、「自社でどう活用すればいいのか?」と悩む方も多いでしょう。ここでは、3つの代表的なパターンを事例と共に解説します。

・ パターン1:RE100達成のラストワンマイルを埋める(大手製造業のケース)

目的: RE100加盟、グローバルな環境評価向上

課題: 自家消費やPPAだけでは100%達成が難しい。

活用法:  主力の再エネ調達手段として、長期契約のコーポレートPPAを導入。 PPAでカバーしきれない電力使用量や、短期的な需要変動に対応するため、FIT非化石証書を補完的に購入。

具体例:「製造業A社は、国内3工場のうちPPA未導入の1工場分(年間500万kWh)の電力を証書で賄い、RE100達成を前倒しで実現しました。」

・ パターン2:サプライチェーンからの要請に応える(中堅サプライヤーのケース)

目的: 取引維持・拡大、ビジネスチャンスの確保

課題: 取引先である大手グローバル企業から、サプライチェーン全体でのCO2排出量削減を要請された。

活用法:  まずは自社の電力使用量を正確に把握。削減目標から逆算し、必要な量のFIT非化石証書を仲介事業者経由で購入。

具体例:「自動車部品メーカーB社は、取引先への報告義務を果たすため、年間電力使用量の30%にあたる証書を購入。これにより、取引継続はもちろん、環境意識の高い企業として評価され、新規案件の獲得の可能性も広がりました」

・パターン3:ESG経営とブランド価値を訴求する(小売・サービス業のケース)

目的: ESG評価向上、顧客・採用候補者へのアピール

課題: 投資家や顧客から、環境への取り組みが問われている。

活用法:- 全店舗で使用する電力量に相当する証書を購入。 – ウェブサイトや統合報告書、店舗のサイネージで「この店舗の電力は、実質再生可能エネルギー100%で運営されています」と公表。

具体例: 「アパレルブランドC社は、都内5店舗を実質再生可能エネルギー100%で運営として展開。サステナブルなブランドイメージが顧客の共感を呼び、来店客数の増加に貢献しました。」

どれを選ぶべき?FIT非化石証書と他の環境証書(J-クレジット・グリーン電力証書)の違い


環境価値を証明する証書には、非化石証書の他に「J-クレジット」や「グリーン電力証書」もあります。それぞれの違いを理解しておきましょう。

電力使用に伴うCO2排出量を削減したい場合は、FIT非化石証書かグリーン電力証書が適しています。その中でも、コストを重視する場合はFIT非化石証書が有力な選択肢となるでしょう。

【実践編】FIT非化石証書の購入方法と具体的な流れ


FIT非化石証書を実際に購入するには、どのような方法があるのでしょうか。

購入方法は3パターン!自社に合った方法を選ぼう

・方法①:電力会社が提供する「再エネ電力プラン」を契約する(最も手軽)

多くの電力会社が、実質的に再エネ100%の電気を供給するプランを提供しています。これは電力会社が代わりに非化石証書を購入し、需要家の電気と組み合わせるものです。契約を切り替えるだけで済むため、最も手軽な方法です。

・方法②: 仲介事業者(小売電気事業者や専門業者)を通じて代理購入する(一般的)

現在の電力契約はそのままに、証書だけを専門家から購入する、最もバランスの取れた方法です。 リコーリースは、まさにこの専門仲介事業者です。当社の場合削減目標に合わせて、必要な量を1kWh単位で、かつトラッキング情報(発電所由来など)も指定して購入できます。※条件等ございますので、一度ご相談ください 。また 複雑な市場価格の動向や制度変更について、アドバイスを受けられます。 初めて証書を購入するため、何から始めればいいか分からない企業や複数の拠点や事業所の排出量をまとめて管理したい企業にはおすすめです。リコーリースでは、貴社の状況に合わせた最適な証書調達プランを無料でご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら

・方法③:需要家自身がJEPXの「再エネ価値取引市場」で直接購入する(専門知識が必要) JEPX(日本卸電力取引所)が開設する市場に参加し、自社で直接入札・購入する方法です。中間マージンがかからない可能性がありますが、市場の知識や取引資格が必要となるため、専門部署を持つ大企業向けの選択肢です。

4ステップで簡単!購入までの具体的な流れ(仲介事業者経由の場合)

最も一般的な「方法②:仲介事業者経由」の場合、以下のような流れで進みます。

STEP1:専門事業者への相談・見積もり 複数の仲介事業者に連絡し、自社の目的や必要な証書の種類、量を伝えて見積もりを依頼します。

STEP2:必要量(kWh)の確認と購入量の決定 自社の年間電力使用量などを基に、CO2をどれだけ削減したいかを決め、購入する証書の量を確定します。

STEP3:契約締結と入札・購入代行 仲介事業者と契約を結びます。事業者はJEPXの市場で入札を行い、証書の購入を代行してくれます。

STEP4:証書の受領と対外的な報告・活用 購入した証書(またはその証明書)を受領し、統合報告書やウェブサイトでの公表、各種イニシアチブへの報告などに活用します。

 気になる費用は?FIT非化石証書の価格相場と最新動向

最新の取引価格の推移【2025年11月更新】

FIT非化石証書の価格は、JEPXの市場でのオークション(入札)によって決まります。価格は常に変動しますが、JEPXのウェブサイトで過去の約定結果が公開されており、誰でも確認することができます。

2025年11月時点では、トラッキング付FIT非化石証書の最低価格は 0.4円/kWh に設定されており、実際の取引価格もその近辺で推移する傾向にあります。

出典:一般社団法人日本卸電力取引所取引市場データ

https://www.jepx.jp/nonfossil/market-data/

 

価格はなぜ変動する?主な価格変動要因


証書の価格は、主に以下の要因によって変動します。

・需要と供給のバランス: 脱炭素を目指す企業が増えれば需要が高まり、価格は上昇する傾向にあります。

・入札の戦略: 市場参加者がどのような価格で入札するかに左右されます。

・制度変更の影響: 国のエネルギー政策や制度の変更が、市場価格に影響を与えることがあります。

 導入前に確認!FIT非化石証書を活用する上での3つの注意点

手軽に導入できるFIT非化石証書ですが、活用する際にはいくつか注意すべき点があります。

注意点1:証書には有効期限がある

購入した非化石証書には有効期限が定められています。通常、発電された年度の翌年度の報告までが有効とされています。期限を過ぎると価値が失われてしまうため、計画的に使用する必要があります。

注意点2:目的(国際的な報告など)に合った種類(トラッキング有無)か確認する

前述の通り、RE100やCDPなどへの報告を目的とする場合は、必ず「トラッキング付」の証書でなければなりません。安価だからといってトラッキングなしの証書を購入しても、目的を達成できない可能性があるため注意が必要です。

注意点3:市場取引のため、価格が常に変動するリスクがある

証書の価格は固定ではなく、市場の状況によって変動します。将来的に需要が急増すれば、価格が高騰するリスクも念頭に置いておく必要があります。

 まとめ:FIT非化石証書を理解し、脱炭素経営を加速させよう


本記事では、FIT非化石証書の仕組みからメリット、購入方法、価格までを網羅的に解説しました。「FIT非化石証書の調達について、何から始めれば良いか分からない」 「自社に最適な証書の種類を知りたい」 > このようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、弊社にご相談ください。貴社の状況に合わせた最適なプランニングを無料でサポートいたします。

 

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